ネクタイの知識 結び方、お手入れ、TPO
ネクタイの結び方、お手入れの仕方について説明します。
代表的な3つの結び方を紹介します。ネクタイの結び方には様々なバリエーションがありますが、この3つを覚えておけば問題ないと思います。
19世紀の中頃、それまでのネックウェアの主流だった蝶結びに代わってこのプレーンノットが登場。現代の最も基本的でポピュラーなネクタイの結び方が、この<プレーンノット。 使用頻度が一番高いものといえるでしょう。
ウィンザーノットでは結び目が大きすぎる、細いネクタイを締めるのにあまり細長い結び目にしたくない、というときにおすすめの結び方が<ハーフウィンザーノット>もしくは<セミウィンザーノット>これを覚えておくと生地の厚みに合わせて好みのサイズの結び目を作ることが出来ます。
英国国王エドワード8世、後のウィンザー公が欧米諸国の紳士たちに広く知らしめたウィンザーノット。 やはりブリティッシュスタイルに最もよく似合う。結び目がやや横に広がる結び方なのでシャツはワイドカラーがおすすめです。
絹が主な素材であるネクタイは、高級素材「絹」の特性である光沢、しなやかさ、落ち感などをもっています。発色のよさは胸元をかざりビジネスマンのセンスを表現するパーツでもあるのです。 しかし、織物のネクタイはすれに弱く、大剣(幅の広いほう)の先がももけてきたりするのです。 そこで、簡単にできるお手入れと保管の方法をオススメしたいと思います。
ネクタイで最も汚れやすいのが、結び目の部分です。結ぶ度に汗や皮膚でこすられ、夏場は特に汚れてしまいます。
絹素材のネクタイの性質で、淡い色のものは黄変しやすく結び目の部分だけ、色が抜けてしまったり、ももけてしまうものなのです。結び目の劣化を防ぐには、顔や首の汗や皮膚をまめに拭きましょう。もし汗などがついてしまったときは水に濡らしてゆるく絞った布でたたいて汗をとることです。しかし絹ネクタイによっては「色泣き」といって水がかかると、色のにじみがネクタイ生地に広がることがあり新しいシミになってしまうことがあるのです。
また、大剣(ネクタイの幅の広いほう)の先端が摩擦によって、毛羽立ってくることがあります。毛羽立ってしまったらもとには戻りませんので、はさみで毛羽立ちの部分を切ってしまうかライターで軽くあぶって解消しましょう。
靴でも服でもそうですが毎日同じ物をつけないほうがよいでしょう。間で休ませることで長持ちします。
気づかないかもしれませんが季節によって色、形、芯、素材、などで分けて作っているのです。ほとんどオールシーズン使えるかもしれませんが。衣替えのときにネクタイも入れ替えてあげてください。
アイロンはかるくかけてください。裏返して折りたたんだ新聞を差込み「中」温度くらいのアイロンで、スチームかけをします。自然の素材なので復元力があり、風合いを取り戻そうとします。たたむ時に厚紙をあいだにはさむと湿気やカビ防止、ネクタイがぺたっとつぶれてしまうことを防ぎます。4つ折りくらいに軽く折りましょう。丸めるのも型崩れしにくいのでおすすめです。これも軽く巻きましょう。箱に丸めていれておくと柄もすぐわかるしよいのではないでしょうか。
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●ドット | 白いレギュラーカラーのシャツに濃紺の水玉などは特にベスト・コーディネーションです。会議や接待にも最適。 | ブレザーやドレスシャツと合わせれば爽やかな印象に。また、カラフルな色のシャツに結んでもよいでしょう。 | ダークグレイのスリーピースに白とブル-のクレリックシャツを合わせて結ぶ。水玉の柄が小さいほどドレッシーです。同系色の濃淡による織柄のドットならベスト。 |
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●レジメンタル | ビジネススーツに最もふさわしいのがこれ。シャツの衿元との相性もよく、BD、レギュラー、ワイドとオールマイティ。 | ブレザーやジャケットなどのスタイルだけでなく、カジュアルなスーツにも向く。コーデュロイやツイードのスーツなどにも試したい。 |
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●ペイズリー | ドレッシータイプのペイズリーは重宝します。特に小柄の飛柄がおすすめ。色はブルー、グレイ系を。 | ネイビーブレザーにゴールドをはじめとする大胆な色の二ット・ベストと合わせる時などのタイとして最適です。 | ダブルのブラックスーツにグレイ・フランネルのベストを組み合わせるのは、最高にドレッシーですが、その胸元にシャープなペイズリー柄のネクタイというのも美しいです。 |
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●小紋 | 他のネクタイ・ワードローブを紺やグレイなどの基本色で揃えるなら、小紋はベージュやグリーンといった凝った雰囲気のものがよいでしょう。円や四角などの小さな抽象柄を選びましょう。 | スポーツ・ジャケットとオッドパンツに合わせたブルーの BDシャツの胸元に。またワイド・スプレッド・カラーのシャツに、ウィンザーノットで結ぶのもおもしろいでしょう。 | ダーク・グレイやダーク・ブルーのスーツに、衿付のシルクベストを合わせる。その胸元はピンホール・カラーの白いドレス・シャツに小紋のタイを結んでセミ・フォーマルを演出してはどうでしょう。 |
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●ブラック・ニット | 手編みのシルク・ニットを必ずしも要求しませんが、手にした時に意外な重みが感じられるくらいの緻密な編み方のものをオススメします。色は黒または濃紺がよいでしょう。 | オックスフォード・グレイのダブル・ブレザーに、黒などの濃い色のパンツをはく。そしてブルーのシャツを着て、さらりとタイを結ぶ。ネクタイ留めはしなくてもよいでしょう。 | 全身モノトーンの構成がいいでしょう。ダーク・グレイのスリーピースにドレスシャツはグレイの縞。そこにブラックニッットのタイを結べば意外にドレスアップに仕上がります。 | 不祝儀時には白のシャツに黒無地のタイが基本。祝儀であれば黒無地のタイのかわりにニット・タイを結んでも洒落感じを与えます。 |
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ここでいうボウタイはフォーマル用のブラック・タイでなく、結び下げタイとほぼ同格の扱いができるものです。ドットやペイズリー、小紋などがいいでしょう。 | ボタンダウンカラーにボウタイを結ぶべきか否かは、長い間論争の的となってきましたが、現在では自由な考え方が主流のようです。ブレザーにブルーのBDシャツとボウタイなどが合うでしょう。 | ミディアム・グレイのチョークストライプスーツといえばビジネス・ウェア専門と思いがちですが、白いドレスシャツにボウタイならドレッシーな雰囲気が出せます。 | ブレザーとボウタイという組み合わせは若々しいフォーマルスタイル。白いウィング・カラーのシャツにボウタイとトラウザーズはグレイ・フランネルがお薦めです。 |
●ウール・タイ | ウール・タイにはディストリクト・チェックがふさわしいです。これは、本来スコットランドに始まる伝統柄の一種で、多くはタータン・プレイド以外の小さな格子柄のことを指します。ミックス調のチェック柄。 | カントリー・ジャケットと相性がいいです。ダーク・ブラウンにライト・ブラウンといった風に若干のカラー・コントラストをつけて合わせたい。ビエラのシャツなどにもよくマッチします。 |
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6つボタン二ツ掛けのダブル・スーツに白のレギュラー・カラーのシャツとブラックの蝶タイでかなりのドレスアップが愉しめます。 | アフター6のディナー・ジャケットには黒の蝶タイがきまりです。1本あると重宝します。ドレス・シャツにはアンダーウウェアは着ない方が良いでしょう。フレンチカフスに黒のカフスリンクを選びたいです。 |
●シルバーグレイの 織柄タイ |
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正装用のネクタイはシルバーグレイが基本です。織柄でチェックなどを表現した光沢のあるライト・グレイのネクタイなら上品な印象です。チョーク・ストライプの紺のスーツなどにも合うでしょう。 | このタイはモーニング・コートに結んで昼間の第一礼装とするのが本来の姿ですが、ブラック・スーツにも応用できます。白いドレスシャツと淡いグレイのドレス・ベストを使って夜会服とします。 |
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光沢のあるシルクのアスコットタイ。遠目にはシルバー・グレイの無地に見えるような柄なら幅広い着こなしが可能。ネイビー・ブレザーとフランネル・パンツに合わせるといいでしょう。 | アスコット・タイはウィング・カラーに結ぶものですが折衿にも可能。原則として昼間フォーマル用です。 |